加藤諦三さんの「耐えて強くなる」という本を読み、時代の違いを感じた件。

母が辛い状況に陥った際に繰り返し読んでいる本があると言い、先日、読んでみました。ニッポン放送の人生相談でお馴染みの加藤諦三さんの著書、「耐えて強くなる」です。母の世代、現在で70歳前後の方なら愛読書にしていても、おかしくないベストセラーの本です。自分は上手くいかない時、もっと上手く楽しい人生を送れるようにするにはどうすれば良いか?と壁にぶつかった時、本屋に立ち寄り、自己啓発本や哲学書を手にします。そんな私に母が気を遣ってくれたのです。読み終えた感想は、「古い考えで今の時代にはそぐわず、明るい兆しが見えない」の一言に尽きました。現在の明るい兆しを与えてくれる自己啓発は、「笑顔で朗らかに生きていれば、全ての運が後からついてくる」という考えが主流です。すぐに結果が出るという事はどの世界にもあり得ず、朗らかな印象の人には忘れた頃に運が巡って来る。朗らかに生きることが幸せを満喫している状態で、更なる福が巡って来るということなのです。「耐えて強くなる」が発刊されたのは、バブルが弾けた平成不況の真っただ中でした。明るい兆しが社会全体に見当たらず、朗らかに生きられない、いつまで続くのか?という暗黒の時代です。この本では人生について否定的な部分があるのが、とても引っかかりました。「人生は耐えるもの」「そんなに楽しい人生なんてあり得ない」というフレーズが出るので、自分を鼓舞するどころか前を向けなくなってしまうのです。「これが昔の考え方だったのかな?」という結論で、自分は締めくくりました。著者の加藤さんも以前、「昔の私の考えはその時代に合っていたかも知れないが、時代が変わり、そぐわない考えがあったと感じる」と述べています。おそらく、この本の内容の一部も入っているかも知れないなと私は感じました。時代が変わると取り巻く環境、モノ、手段は変わります。自己啓発の分野でも大きく変わっていることを感じ、人間にとって今の考え方の方が、より快適な生活ができるような進化を遂げていると感じました。